2021
12/21

ネットショップ開業に必要な基礎知識と準備すべき7つのこと

 

 

本格的にネットショップを立ち上げたい!しかし何から準備したら良いのか、具体的にわからない方も多いのではないでしょうか?今回の記事では、ネットショップを開業するまでの流れ必要なことなどを簡単にまとめています。

ネットショップを開業する際に、開業届などの必要書類の提出、コンセプトや決済方法の決定、ストア開設などの事前準備が必要となります。自分の店舗が目指すネットショップの形態や目的にマッチした方法を選ぶことがとても大切です。

ネットショップは簡単に立ち上げることができる反面、集客ができないと無駄な在庫を抱えてしまうリスクもあります。ショップのコンセプトやターゲットを決めるところからしっかりと計画を立てて、とびっきり素敵なショップを一緒に作っていきましょう!

 

[目次]

ネットショップ開業の準備①▶︎ショップのコンセプトを決める

ネットショップ開業の準備②▶︎販売する商品を決める

ネットショップ開業の準備③▶︎開業届けを出す

ネットショップ開業の準備④▶︎ショップをどこに出店するかを決める

ネットショップ開業の準備⑤▶︎決済方法を決める

ネットショップ開業の準備⑥▶︎商品登録の準備

ネットショップ開業の準備⑦▶︎集客方法を決める

最後に

 

 

 


 

ネットショップ開業の準備①▶︎ショップのコンセプトを決める

 

「コンセプト」という言葉の意味自体が抽象的で分かりにくいため軽視されがちですが、コンセプトを決めることは、ネットショップの運営において実はとても重要になります。

コンセプトとは、意図を持って何かを制作するときの軸となる考え方のことです。

「軸となる考え方」については、「ターゲット」が「どうなるのか」という考え方をするとわかりやすいです。

 

 

具体的なコンセプト事例

2つほどコンセプトの具体例を挙げていくと、

 

 

  • スターバックス

「家庭でもなく職場でもない第3の空間」

  • シャネル

「男性のためだった女性の服をエレガンスと働くことを両立した女性による女性のための服へ」

 

 

自分がターゲットにしたい層が自分のサービスによってどんな問題や課題が解決されるのかを想像してみてください。

 

すなわち、コンセプトの本質は

 「そのビジネスが誰に対して問題をどのように解決しているのか?

という点を、適切に捉えることのできるキーフレーズ」 

となります。

 

世界に1つだけの素晴らしいコンセプトを考えてショップの価値を世界に提供していきましょう!

 

 


ネットショップ開業の準備②▶︎販売する商品を決める

 

 

①でストアのコンセプトが決定したら今度は、実際に販売していく商品を選定していきます。

インターネットやITが急激に成長したことにより、現代は「消費者優位の時代」となりました。顧客は情報を容易に取得できるようになったため、サービスや商品に関する良し悪しをリサーチしてから購入に至る様になりました。今回ストアのオーナー様が、この「消費者優位の時代」を勝ち抜くためにマーケティングについてもしっかりと理解し、ご自身のストアでどのような商品を販売するべきか、以下を参考にして考えていただけたらと思います!

 

 

決める際の意識すべきポイント3つ

 

オリジナルの商品を制作して販売するのか、はたまた既存の商品を仕入れて販売するのかの二択になると思います。

販売する商品を決定する際に、まずは以下の3つを意識してみてください。これらは実際にネットショップ運営で成功しているストア事例の「基になっている考え方」です!

 

 

  1. 実際にネットショップで売れているものを徹底的にリサーチする
  2. 消費者のニーズやトレンド(流行や傾向)をきちんと理解する
  3. 自分のスキル・経験・知識を活かしてお客様に還元できる商材を考える

 

 

常に顧客の目線に立ち、消費者真理を意識して商材を展開することが大切になります。顧客目線で展開することが結果として顧客満足度を高め、ビジネスを成功させることにつながるのです。

 

 


ネットショップ開業の準備③▶︎開業届けを出す

 

 

開業と聞くと、医者や接骨院等のイメージがあり、なんだか難しそうな気がしますよね。

今回は、必要な資格や許可と合わせて、簡単に説明させていただきます。

 

 

そもそも開業届とは?出さなくてもOK?

 

開業届とは、 「事業の開始を税務署に知らせる届け出」 のことです。

原則として、ネットショップに限らず、事業を開業したら提出しなくてはなりません。

もしも開業届を提出していないと、管轄している税務署が事業の実態を把握できません。

そしてこの状態が続いてしまうと、納税や申告に対するお知らせが滞ってしまうだけでなく、

青色申告ができなかったり、屋号での銀行口座を開設できなかったりと不便なことが多々あります。

そのほか、開業届は、個人事業主の証明としての役割も果たします。

 

 

 

その商品は販売許可と資格は必要?

 

開業手続きをする前に、ネットショップで販売しようと考えている商品が、販売許可や資格が必要なものかどうかを確認する必要があります。そういったものを確認せずに運営してしまうと、何か問題が起こった際に、罰せられてしまったり、訴えられてしまうこともあり、最悪な場合、事業の継続が困難になる可能性もあります。

そうならないためにも、しっかりと必要な許可は受け、資格を取得してからネットショップを開業していくようにしましょう!

 

 

開業届の提出期限

 

開業届の提出期限については、所得税法第229条によると、「その事実があった日から1か月以内に、税務署長に提出しなければならない」と定められています。

そのため、スケジュール管理も大切になっていきます。オープンする日をしっかりと定めて、逆算して1か月前には提出しておきましょう。

個人事業の開業届出・廃業届出等手続」については、国税庁の公式HPに詳しい記載がありますので、こちらを参考にしていただけたらと思います。

 

 

 

許可が必要な商品の例

 

商品の種類によってさまざまな届出が必要になります。オープンする店舗で取り扱う商品が、許可の必要なものかを確認しておきましょう。下記に具体例を載せておきますので、まずはご自身のショップに該当があるのかどうかを確認してみてください。

 

扱う商品 必要な許可と資格 取得場所
食品 資格▶︎食品衛生責任者

許可▶︎食品衛生法に基づく営業許可

管轄している保健所
中古品 資格▶︎なし

許可▶︎古物商許可

管轄している警察署

(生活安全課)

酒類 資格▶︎なし

許可▶︎酒類の販売業免許

管轄している税務署
医薬品 資格▶︎薬剤師、登録販売者など

許可▶︎薬局開設許可、医療品販売,特定販売届出など

管轄している保健所

都道府県の薬務課

輸入品 資格▶︎食品衛生責任者など

許可▶︎食品衛生法に基づく営業許可など

管轄している保健所など

 

 

 

 

 

 


 

ネットショップ開業の準備④▶︎ショップをどこに出店するかを決める

 

出店方法は様々ありますが、大きく2つに分けるとECモールを使用して出店するのか、ASP(カート)を使用して自社のオリジナルサイトを持つのかの2択が主流になっていきます。

 

ECモールの活用

 

<特徴>

ECモールは楽天市場やYahoo!ショップなどのネット上の複合店舗を指しています。

そもそもの認知度も高いため、オープンして間も無かったとしても、ある程度の集客は見込めます。

そのため、集客はモール側に任せて、他の準備などに時間や費用を費やすことも可能です。

 

<メリット>

  • 圧倒的集客力
  • モール側が分析してくれる場合もある

 

<デメリット>

  • 他のストアに埋もれやすい
  • 競合が多く、リピーターの獲得難易度が高い

 

 

ASP(カート)の活用

 

<特徴>

ASP(アプリケーション・サービス・プロバイダー)は、最も人気のあるネットショップの立ち上げ方法で、運営しているサービス側からサーバーや環境を借りて簡単にお店を運営することができます。Shopify、BASE、STORESなどは代表的なASP型のサービスの1つです。ショッピングカートのみを提供するサービスもあれば、サーバーから受注管理まですべてがパッケージ化されたサービスもあります。

 

<メリット>

  • 初期費用が低コスト
  • 既存サイトにカートを追加することも可能

 

<デメリット>

  • 集客のための対策(SEO対策やSNS運用)は自分で行う必要がある
  • デザインテンプレートの選択肢が少ない

 

 

-合わせて読みたい- 【徹底比較】ネットショップを開設したい!2021年おすすめ作成サービス5選

 

 


 

 

ネットショップ開業の準備⑤▶︎決済方法を決める

 

お客様はネットショッピングにおいて、商品はもちろん値段や送料、利便性などを総合的に検討した上で最終的に購入意思を決定します。商品の購入までに至る最後のステップが「決済」です。希望の支払い方法がなければ購入することを諦めてしまう方も多いはずです。お客様が求める支払い方法をきちんと理解していきましょう!

 

ネット通販における代表的な決済方法6つ

 

  1. クレジットカード決済
  2. キャリア決済
  3. コンビニ決済
  4. 代金引換
  5. 銀行振込
  6. 後払いサービス

 

 

 

1.クレジットカード決済

クレジットカードとは、買い物の支払いを後から行うことができるカードのことです。

ネットショップだけでなく実店舗での買い物でも、クレジットカードでの支払いを選ぶ方は大勢います。「クレジットカードが利用できるネットショップでないと買い物をしたくない」と考えている消費者もいるため、クレジットカード決済を導入することで販売機会の損失を防ぐことが可能です。

 

2.キャリア決済

キャリア決済とは、ECストアで購入する際に、各キャリア(docomo,au,softbankなど)のIDとパスワード認証を利用して決済を行い、月々のスマホの利用料金に商品代金を合算し請求する決済手段のことです。例えば、月々のスマホの利用料金が5,000円の場合で、そこにキャリア決済を選択して1,000円のお買い物をしたとします。すると、スマホの利用料金に購入金額分が加算され、6,000円の利用料金として請求される仕組みとなっております。

 

3.コンビニ決済

コンビニ決済とは、コンビニエンスストアを通して商品代金の支払いを行う決済方法を指します。日本のコンビニエンスストアのほとんどが24時間営業を行っているので、商品の購入者はいつでも商品代金の支払いが可能です。ネットショップで商品を購入時に、クレジットカードを使う必要がないため、クレジットカードの利用に抵抗がある方やお持ちでない方にとっては利用しやすい決済方法と言えます。

 

4.代金引換

代金引換とは、商品を購入した際に、販売業者に代わって宅配業者が商品の代金を回収するサービスです。支払いは現金払いが主流でしたが、最近ではクレジットカードやデビットカード、電子マネーでの決済ができる宅配業者も増加しています。

 

5.銀行振込

銀行振込とは、ストア側が指定した銀行口座に購入者が銀行かATMから振り込む支払い方法のことです。銀行振込には先払い(前払い)と後払いがあり、振り込む際の手数料は購入者負担として設定する事業者が多い傾向にあります。

 

6.後払いサービス

後払いサービスとは、購入された商品を先にストア側が発送し、購入者が商品を実際に確認した後に支払いを行う決済サービスのことです。近年、導入するストアも増加しており、ネットショップでありがちな「実物とサイトのイメージの違い」といったトラブルを軽減することも可能です。

 

 


ネットショップ開業の準備⑥▶︎商品登録の準備

 

決済手段が選定できましたら、いよいよ商品販売に向けた「サイトの見た目の部分」での準備が必要となります。商品登録の一般的な手順は、ECモールやASPなどサービスによって異なりますが、大体はシステム管理画面の商品登録の項目から商品名や商品詳細、画像などを新規に登録していくのが基本です。 

 

商品登録の具体的工程

 

商品登録は具体的に、以下のような工程があります。

 

商品名の設定 ▶︎アピールしたい特徴や商品をイメージしやすいワードなど
在庫数 ▶︎在庫状況を表示させることで購買意欲の促進が見込めます
商品の撮影 ▶︎このあと詳しく紹介します
説明文の作成 ▶︎写真だけでは伝わらない「商品の特徴や魅力」を言葉で伝える
販売価格の設定  ▶︎販売価格の基本は「販売価格ー原価=利益」

 

 

この他にも、撮影した写真の加工作業など細かい工程もありますが、基本的には上記5点がメイン作業になります。こちらも消費者のニーズに沿うよう、「自分だったら購入するか」といった目線を常に持つことが重要です。

 

 

商品写真で購入が決まる!

 

ネットショップでは実際に商品を手にとって確認することが難しいため、「商品写真(アイキャッチ画像)」が最も大きな販促のツールとなります。そのため、ターゲットに刺さる魅力的で印象的な商品写真を撮影することがとても重要です。

 

ただし、コストをかけなければならないということではありません。近年スマホカメラの画質向上に伴い、一眼レフなどの専門機材でなく、スマホを用いて撮影を行っているストアも実在しています。しかし、ストアがスケール(規模の拡大・縮小)するに連れて求められるクオリティも変化していきますので、その時のステージに応じた機材を選択していくことをオススメします。

 

 

まずは何で撮るのかではなく「どういった写真を撮るか?」を意識してみよう

 

まずは商品画像の準備をするに当たり、特別な機材やキャスティングを行わずとも意識することの出来る、以下の点を押さえていきましょう。

 

  • 商品をできるだけ綺麗な状態にする
  • 背景にも気を配る
  • ピントや立体感も意識する
  • 撮影場所の明るさもチェック
  • 商品全体のイメージ(質感など)がわかるように意識する

 

上記は取り急ぎ実現可能なポイントを提起しましたが、ECストアにおける画像選定は奥が深く、一枚の写真で売り上げが何倍も伸びることもあれば、その逆も然り。
例えば一例として、ハンドバッグを販売していく場合、商品単体での画像をアイキャッチとして設定するのではなく、モデルの方が身につけていて ”実際の利用シーンを想像することができる” ような画像の方がコンバージョンレート(ここではストアの訪問者数に対して、商品購入に至った成果の割合のことを指します)が高いなど、ECストアの画像には様々なポイントがあります。
トライアンドエラーを繰り返し、自分のストアに合った写真を起用していきましょう!

 

 


 

ネットショップ開業の準備⑦▶︎集客方法を決める

 

 

 

⑥の商品登録ができたら、いよいよ商品を販売していく工程に入ります。商品を販売する際に「どの様に集客をしていくか」といった集客戦略も重要です。ネット社会と言われている昨今、様々な集客手法が乱立し、自分のストア(商品)ではどの集客方法が適しているのか、判断することが難しくなっています。

 

具体的な集客方法の一例として

 

  • 広告運用(リスティング広告やディスプレイ広告など)
  • SNSマーケティング(Twitter Facebook Instagramなど)
  • SEO対策
  • コンテンツマーケティング(ブログなど)

などが挙げられます。

 

 

それぞれ、チャンネル毎の強みと特徴が異なるので、どの集客方法が自身のストアに適しているのか、模索してみてくださいね。

今後、集客のついての記事をリリースしていく予定ですので、是非そちらも参考にしていただけたらと思います。

 

 


 

最後に

 

 

 

いかがでしたでしょうか?今回はネットショップ開業時に必要な手順を、大きく7つにまとめてご紹介させていただきました。

個人でも始められるサービスやツールの普及により、ネットショップの開業が簡単になりましたが、ネットショップ運営は 開業する前から勝負が始まっています! オープン前から他のストアと差別化を図るためにも、より具体的で入念な準備を行っていきましょう!

また、開業後には、安定した集客の維持や売れている商品の分析、実際のお客様への対応など多くの作業が必要になってきます。

私たちは運営におけるショップオーナー様の負担を少しでも減らせたらと考えております。

当コラムでは、ネットショップ運営の手助けとなるような情報を提供していきますので、ぜひ参考にしてみてください!